VIENTIANE/ビエンチャン
ラオスの首都であるビエンチャン。それまで抱いていた「首都」のイメージを覆すほど小さな町だ。対岸にあるタイの地方都市ノーンカイの方が何倍も大きい。することといえば、朝起きてメコン川沿いを散歩し、昼寝を決め込んで、起きたらまた散歩。歩き疲れたらビアラオで喉を潤して夕日を眺めることぐらい。けれど、ラオスではこれが日常なのだ。余計なものはなにもいらない。最高の贅沢ではないか。
HUAY XAY〜PAKBENG/ファイサーイ〜パークベン
ファイサーイからルアンパバーンへスローボートで向かう場合、パークベンに一泊する必要がある。のんびりメコン川を下っていると、メコンに依存して生活している人たちの姿を垣間見ることができる。また、雨季には天候が目まぐるしく変わるため、雨雲を抜け太陽が顔を出すとキレイな虹が現れる。他方、スピードボートはルアンパバーンに同日に行くことができる。しかし、小さな船に、ヘルメットを被り前屈みになってひたすら同じ体勢で乗り続けなければならないのでしんどいらしい。
LUANG PHABANG/ルアンパバーン
なにがあるわけでもない。大きな建物があるわけでも物が溢れているわけでもない。街全体が世界遺産に登録されてはいるものの、見所といえば「ワット•シェントーン」と「ナイト•マーケット」くらい。それでも、ここにいると心が落ち着く。シーサワンウォン通りこそ外国人向けのレストランやホテルが建ち並ぶが、そこを外れると静かな風景が広がる。朝になれば大規模の托鉢が始まる。敬虔な仏教徒たちの托鉢風景を見ると心を打たれる。日本人は本当に仏教の国なのか?と疑わずにはいられない。
VANG VIENG/バンビエン
ビエンチャンからバスで約3時間、ルアンパバーンからは約8時間。ルアンパバーンからビエンチャンに向かう途中にある。急で険しい山道をひたすら進んで行き、ようやく道が緩やかになったころに到着する。切り立った山に囲まれているため「ラオスの桂林」と呼ばれている。ビア•ラオを飲みながら川をチューブで下る「チュービング」がはやっている。
PAKSE/パークセー
南部最大の都市。「最大」とは言ってもラオスにとっての「最大」であって、小さな町だ。タイとの国境近くの町ではあるものの、市場を除いて見るべきものは少ない。宿にあったテラスでずっとセードーン川を眺めていた。
CHAMPASAK/チャムパーサック
世界遺産「ワット•プー」の起点となる町。数件の宿がメコン川沿いに点在するだけの小さな町だ。ワット•プーまでは自転車かバイクを借りて行くことができる。自転車の場合、片道1時間弱。気持ちいいが、炎天下のもと自転車をこぎ続けるのはちょっとしんどい。しかし、「ワット•プー」を見れば、疲れも一気に吹き飛ぶ。静かな遺跡の木陰でゆっくり過ごすことができる。
SIPHAN DON/シーパンドン
パークセーからメコン川を下って行くと、カンボジアとの国境近くに4千もの川中島があるという。そこが「シーパンドン(4千の島)」だ。その中の一つ、ドン•デッド(デッド島)に滞在していた。電気が最近ようやく通ったような島で、使える時間は限られている。夜になると真っ暗になり、星を散りばめてような満点の星空が広がる。ちょうどワールドカップの決勝の日だったので、電気の通っているゲストハウスで近所の島民たちとみんなで観戦した。近くには滝が数カ所あり、コーンパペンの滝は圧巻だ。椎名誠が「メコンの折れるところ」と述べていたことが実感できる。