スリランカ of SIDEWAY ふたり股旅

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インドの涙と呼ばれる島国は、日本ではあまり馴染みのない国だ。スリランカに行ったという旅行者に話を聞くと、「最高だ!」「退屈だ…」と半々くらいに意見の割れる不思議な国。旅の最後に体を癒すべく、安らぎを求めて、とりあえず行ってみることにした。
インドに近いにもかかわらず、おっとりとした人たち。海沿いではリゾート地が広がりお金持ちの西欧人がバカンスに来ている。ゆっくりできる国だったけど、物価は高いし、刺激が少ないのが少し残念だった。

srilanka.png photo_g.png GH_g.png ご飯_g.png route_g.png

srilannka.png ANURADHAPURA/アヌラーダプラ

空港到着後、ニゴンボに行く予定だったが、特に観るべきものがないことと、旅も終わりに近づき金銭的不安も抱えていたため、アヌラーダプラにその日のうちに移動することにした。空港からローカルバスに揺られること6時間。ここにはブッダガヤから伝わった菩提樹や巨大な仏塔がありたくさんの人々が祈りを捧げていた。しかしわれらが訪れる少し前に、外国人の遺跡地区への入場料が大幅に値上がりしていたため遺跡内には入らず周辺の寺院を見て回った。スリランカの物価の高さにガクゼンとしたが、街自体はキレイだったし、何でも揃うので便利で快適に過ごせた。

P8186813.JPGP8186813.JPGルワンウェリ・サーヤ大塔。入場料をケチって外から拝観。P8186823.JPGP8186823.JPG選挙が近いらしく大規模なデモ行進に遭遇。KLに続きよくデモにぶつかるなぁ。

P8182614.JPGP8182614.JPGスリー・マハー菩提樹はブッダガヤ同様、人々の祈りを静かに受け止めていた。P8182634.JPGP8182634.JPG暑い昼下がり。リスも軒先でぐったり。

P8186836.JPGP8186836.JPGイスルムニヤ精舎の寝仏はどことなくコミカルな表情が素敵。P8192644.JPGP8192644.JPG郊外のミヒンタレーも入場料をケチって外から拝観。意外に穴場スポットだった。

srilannka.png SIGIRIYA/シーギリヤ

シーギリヤに行ったのはもちろん「シーギリヤ・ロック」と「シーギリヤレディ」を見るため。遺跡の入場料が軒並み値上がりしていたためポロンナルワは断念したが、やはりこれは見逃せない!アヌラーダプラからダンブッラを経由してやってきたシーギリヤは、ガイドブックに書いてあった通り、道路沿いに民家と商店と宿が数件並ぶだけの本当に小さな町だった。宿もレストランも高くて長居してのんびり滞在できるような雰囲気ではなかったが、目の前にそびえ立つ巨大なシーギリヤ・ロックは圧巻の迫力!シーギリヤ・レディもテレビで観る以上に美しかった。ロックのてっぺんで眺める景色と夕日は本当に素晴らしかった。

P8206852.JPGP8206852.JPGとにかく巨大なシーギリヤ・ロック。こんなものが自然界に存在するなんて不思議。P8202709.JPGP8202709.JPGロックのてっぺんからは遠くキャンディまで見渡せた。

P8206860.JPGP8206860.JPG憧れのシーギリヤ・レディについに会えた!鮮やかな色彩とアヤシイ微笑みに釘付け。P8202738.JPGP8202738.JPGいつみても夕日は美しく、さびしい。

P8206870.JPGP8206870.JPG左の壁はミラーストーン。壁に映る自分の姿を見て王は何を思ったのだろう。P8206905.jpgP8206905.jpgあっけないくらいあっという間に沈んでいった。

srilannka.png DAMBULLA/ダンブッラ

シーギリヤと共に、スリランカで必ず訪れたかった街。ここにある石窟寺院は壁画が素晴らしいことで有名。タイやミャンマー、チベットなどもそうだが、仏像も仏画も寺の様式も、その国独自のスタイルがあって見ていて楽しい。ちなみにスリランカの仏様のお顔は荒川良々に似ている(とわれら夫婦の間で盛り上がった)。石窟寺院の目の前に安宿が並んでいるので散歩感覚で観に行けて便利だった。街自体はものすごく小さくて特に何もないが、旧市街までいけばローカルバーやスーパーもあるので快適に過ごせた。

P8216908.JPGP8216908.JPG石窟寺院の玄関に鎮座する黄金の仏様とナゾの生き物。気になる…P8216931.JPGP8216931.JPGどこかユーモラスな仏様たち。

P8216910.JPGP8216910.JPG黄金の仏様に付き従う僧侶たち。それぞれ表情が違っておもしろい。P8212791.JPGP8212791.JPGカロリーメイトのCMに出てきそうな…

P8216947.JPGP8216947.JPG石窟寺院の中は意外と広い。岩のうねりを活かした造りは圧巻。P8212773.JPGP8212773.JPG壁画は何度も書き直されているだけあって色鮮やかで生き生きしている。

srilannka.png KANDY/キャンディ

スリランカ第二の都市。ダンブッラからローカルバスで2時間くらい。クイーンズホテルなどコロニアル様式の建物があり、キャンディ湖の周辺はヨーロッパのような落ち着いた雰囲気と、南国のおおらかでカラフルな雰囲気が溶け合ってなんともいい感じだった。せっかくキャンディに来たのだからと湖の近くのアコモデーションに宿泊。湖沿いはスリランカ人のカップルやファミリーの憩いの場で、穏やかな日差しのなかくつろぐ彼らを眺めながら散歩したり、美味しいベーカリーを巡り歩いたり、夜はローカルバーで地元のオジさんたちに混じってライオン・ビールを飲んだりと、かなり贅沢な時間を過ごせる街だった。

P8232817.JPGP8232817.JPGキャンディ湖には魚や鳥、大トカゲなど実に様々な生き物が住んでいた。P8242847.JPGP8242847.JPGスリランカのパンは種類も味も豊か。

P8232832.JPGP8232832.JPG夕暮れ時のキャンディ湖はひと際綺麗で思わず見とれてしまう。P8226963.JPGP8226963.JPG毎晩の楽しみ。つまみの焼き魚が最高!

P8232818.JPGP8232818.JPGクイーンズホテルで優雅な朝食。紅茶はすっきりと飲みやすい上品な味。P8226965.JPGP8226965.JPG酔っぱらいのおっちゃんは万国共通。

srilannka.png NUWARA ELIYA/ヌワラ・エリヤ

ヌワラ・エリアというと紅茶のイメージしかなかったが、今回の旅ではここはとばしてエッラという山間の景勝地に行くつもりだった。ところがキャンディで色々情報収集するうちに「エッラは物価が高い」「ヌワラ・エリアなら少し安く過ごせる」という意見が多く、試しにヌワラ・エリアにも寄ってみることにした。列車から見る茶畑と丘陵地帯の眺めは最高だったし、ティーファクトリー見学もおもしろかったのだが、寒さと雨と、何よりのんびりお茶ができる場所が街中になかったのが残念。でもウィンザーホテルのパブリックバーは最高だった!

P8242864.JPGP8242864.JPGキャンディから5分ほどのペラデニヤ駅の駅員さん。線路の切替体験させてもらった。P8247027.JPGP8247027.JPG茶摘みの人発見!

P8242911.JPGP8242911.JPG列車は満席で乗降口に立ちっぱなしだったが、実はここが一番特等席!P8247001.JPGP8247001.JPG鉄道は市民の足としてしっかり活躍している。

P8247033.JPGP8247033.JPG見渡す限りの茶畑!ぐいぐい高度を上げているのか、肌寒くなってきた。P8252926.JPGP8252926.JPGラブーケリーティーファクトリーで優雅にお茶。お茶は無料でケーキが60ルピー。

srilannka.png ELLA/エッラ

エッラは眺めの良いことで知られる小さな峠の村。静かで涼しくのんびり過ごすにはいい環境だが、観光客に人気がある場所なのでレストランやホテルなどの物価が高い。それでもなんとも言えず居心地が良かったので、食パンと目玉焼きと紅茶の食事でしのぎつつ3泊もしてしまった。地元民向けのローカルな食堂とバーが一件ずつあり、これがまたいい感じで毎日通った。

P8292977.JPGP8292977.JPGエッラは小さい町だが、ほとんどの家が観光客向けのホテルやレストラン。P8287075.JPGP8287075.JPGエッラ・ロックへの道。線路を歩くのは楽しい。

P8262935.JPGP8262935.JPG政府系の豪華ホテルでエッラ・ロックを眺めながらお茶。P8282950.JPGP8282950.JPG線路沿いで作業中の親子。カメラで撮ってくれと頼まれた。

P8277064.JPGP8277064.JPG右がエッラ・ロック、左がリトル・アダムスピーク。P8282960.JPGP8282960.JPGエッラ・ロックの頂上で出会った若者たち。歌うのが大好きだと言っていた。

srilannka.png HAPUTALE/ハプタレー

日本で旅行計画を練っている時から気になっていた町。特に理由はないけど、とにかく茶畑に囲まれてのんびりしたい!という欲望にかられてやって来た。キャンディ、ヌワラ・エリヤ、エッラを経てたどり着いたハプタレーは観光客があまりおらず、地元民の生活感と周囲にひろがる茶畑が本当に素敵な町だった。ちなみにガイドブックに書いてあった「リプトン・ティーファクトリー」はどうやらすでにリプトン社の工場ではなくなっているらしい。そこらの商店で売っている量り売りの茶葉でも十分に美味しかった。

Untitled-1.jpgUntitled-1.jpgハプタレーの町の下にはどこまでも茶畑が広がっている。P8307113.JPGP8307113.JPG観光客は少なく、地元民の生活感があふれる素敵な町だった。

P8303040.JPGP8303040.JPG一日に何度も霧に覆われ、時には霧と一緒に雨も降ってくる。P8307105.JPGP8307105.JPGハプタレー・ティー・センター。見学はできなかったが紅茶をたくさん買った。

P8303043.JPGP8303043.JPGこの霧が良い茶葉づくりに欠かせないらしい。P8292983.JPGP8292983.JPG霧に包まれて幻想的な夜のハプタレー。

srilannka.png GALLE/ゴール

ハプタレーからバスを乗り継ぎ乗り継ぎして、8時間かけて南部最大の街であるゴールにやって来た。スリランカで僕が知っていた数少ないかつての貿易港だ。砦に囲まれた旧市街、そこに打ち寄せる高波。その姿をテレビで観て、大航海時代に思いを馳せたりしていた。けれど、ハプタレーからゴールに来る途中、いくつもの素敵な街や海岸線を抜けてきて、「途中下車」という言葉が脳裏に何度も浮かんだ。「ゴール」という街に憧れはあったが、きれいな海を見ながらバスに揺られているとそんな思いが消えてしましそうだった。ただ、ハプタレーの次の街は、今回の旅で最後の滞在地だった。つまり、「ゴールの場所」だったのだ。そこで、ただただ語呂遊びという意味でこの「ゴール」の街にやって来た。観光地で物価も高いけど、旅の終わりに静かに沈む夕日を拝むことができた。

P9013065.JPGP9013065.JPG海のシルクロードの貿易港として栄えたゴールの旧市街には古い建造物が多い。P9013114.JPGP9013114.JPGスコールの後、きれいに晴渡った夕暮れの空を観に人が集まってきた。

P9017150.JPGP9017150.JPGこの日はボヤ・デーという祝日で多くの人が海をバックに砦の上で記念撮影をしていた。P9017189.JPGP9017189.JPG荒れる海に沈む夕日。誰もが静かに見守っていた。

P9017166.JPGP9017166.JPGゴールの旧市街から見える夕日を観るために地元民も自転車でやって来る。P9013105.JPGP9013105.JPG日没時には多様な色彩に包まれたゴールだった。