インド of SIDEWAY ふたり股旅

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ある人はインドの魅力に取り憑かれ幾度も長期に渡って訪れ、ある人は二度とインドなんかに行くか!と言う。マサラ付けの日々、絶えず続く勧誘に何度疲れ果ててしまったことか。それでも、なぜか外を歩いてしまう。思うようにならないことも多い国だが、それはそれで楽しい。帰国日が迫ると、帰りたくないという思いが沸き起こってくる。なんとも不思議な国だ。

india.png photo_g.png GH_g.png ご飯_g.png route_g.png

駱駝.png KOLKATA/コルカタ

かつて「カルカッタ」と呼ばれていたこの町に多くのバックパッカーが足を運び沈没していったという。多くの車やリクシャーが行き交い、サダルストリートには路上生活者が溢れている。そんな光景を目にすることに少しの恐れと大きな期待を抱いていたのだけど、めちゃくちゃ綺麗で巨大な街だった。時代とともにかつての生活模様は消えてしまったのか。けれど、「マリア」に泊まっているとそこはやはりバックパッカーの街。かつての光景を想像するだけで満足できるのだった。

P7191843.JPGP7191843.JPGバングラデシュからコルカタへ向かうときの鉄道内。荷物満載!

P7201853.JPGP7201853.JPG朝のサダルストリートは店が開くのが遅い。

P7206234.JPGP7206234.JPGニューマーケット前に駐車してある車は勝手に商品棚へと変えてしまいます。

駱駝.png BUDDHA GAYA/ブッダ・ガヤー

コルカタから列車で5時間半かけて、ゴータマ・スィッダールタが悟りを開き「ブッダ」となった地「ブッダ・ガヤー」にやってきた!旅行前に手塚治虫の「ブッダ」を読んでおいたので、なんだかブッダの軌跡を辿るようで感慨深い。街にはブッダがその下で悟りを開いたという菩提樹を祀った「マハーボディ寺院」の他、各国の仏教寺が軒を連ねている。寺院のいくつかは宿泊も可能で、われらはチベット寺院に泊めてもらった。街も人も思った以上にのんびりしていて居心地が良かった。郊外にはブッダが修行した洞窟や、修行を終え休んだガジュマルの木、ブッダに乳粥供養をしたスジャータの村などがあり、1日バイクツアーにすると効率よく回れた。

P7216260.JPGP7216260.JPGブッダがこの菩提樹の下で悟りを開いたと思うと何故か感慨深い。

P7226281.JPGP7226281.JPG痩せて骨と皮になったスィッダールタ像…!

P7226290.JPGP7226290.JPGバイクでのんびり田舎道を走るのは本当に気持ちが良かった。

駱駝.png VARANASI/バラナシ

初めてインドに来た者は必ず「バラナシ」にやって来る!と言われるほど有名な場所に僕は行ったことがなかった。コルカタからどういうルートを採るか決めていなかったせいで今回も訪問が見送られるかと思いきや、「ブッダ・ガヤ」に行ったことで遂に来ることができた。多くの旅人がここでガンガーを眺めながら過ごしてきた場所だ。僕らも朝から陽が沈むまでなにをするでもなくガンガーを眺め時間を過ごしていた。裏通りの狭い路地にはデカい牛であふれ、雨が降ると冠水して足が牛糞やら犬のしょんべんやらでぐちゅぐちゅになる。けれど、ここではそんなことは些細なことに過ぎない。ガンガーのように穏やかな気分でいられる街だった。

P7256328.JPGP7256328.JPGすることと言えば、目的もなくガートを歩くことくらいのバラナシ。P7282048.JPGP7282048.JPG狭い路地には巨大な牛がいて建物の中を興味津々に覗いている。

P7256340.jpgP7256340.jpg時折、こんなイメージ通りの格好をした人たちともすれ違う。P7262034.JPGP7262034.JPG夜になると「プージャー」を観に多くの人が集まる。ガートはびっしり観客で埋まる。

P7296391.JPGP7296391.JPG地元の子どもたちがガンガーにダイブして遊んでいる姿は見ていて楽しい。P7266378.jpgP7266378.jpgプージャーを観ているとバラナシの街がヒンドゥー教の聖地の一つであることを実感できる。

駱駝.pngAGRA/アーグラー

アーグラーといえば、なんと言ったって「タージ•マハル」。このあまりにも有名な「ムムターズ•マハル」の墓を見るために世界中から多くの観光客が小さな町にやって来る。南門付近の宿に泊まれば、ルーフトップ•レストランからタージマハルを見ることができる。そんな「タージ・マハル」に今度は夫婦でやって来た。入場料節約のために一度訪れた僕は宿で待機。前回一人で行ったアーグラー近郊にあるもう一つの世界遺産「ファテープル•スィークリー」もよかった。観光客は少なくひっそりしていて、のんびり観光することができた。

_3291328.JPG_3291328.JPGシンメトリーなタージマハル。_3301414.JPG_3301414.JPGファテープル•スィークリーの装飾。

_3291381.JPG_3291381.JPGもう一枚。綺麗さに言葉を失ってしまう。_3291300.JPG_3291300.JPG突如として始まった祭り。爆音だった。

_3301440.JPG_3301440.JPGアーグラー城から見たタージマハル。_3311445.JPG_3311445.JPG夜明け前のアーグラー•カント駅。

駱駝.png HAMPI/ハンピ

海外旅行をするようになってから、道中出会う旅行者から「ハンピ」という名前を何回聞かされただろう。「ハンピ」と口にする人はみな「行くべきだ」とか「良かった」と言う。だから、今回のインド旅行では必ず訪れたいと願っていた。アーグラーからすんなり行けるか不安だったが、「ハイダラーバード」まで列車で26時間、そこから再び列車で10時間。ようやくゲートの街の「ホスペット」に到着した。噂に違わぬ静かな街。最近は体調が良くない日が続いていたが、この街のおかげででしばらく静養できた。

P8046487.JPGP8046487.JPG玄関の前に描かれていた絵を見ていたら子どもたちが家から出てきた。P8052217.JPGP8052217.JPGマータンガ山に少し登るだけでアチュタラーヤ寺院がよく見える。

P8056542.JPGP8056542.JPGトゥンガパドラー川では地元の人たちがパンパン音を立てて洗濯していた。P8056565.JPGP8056565.JPGマータンガ山の頂上から見たハンピの遺跡群。遺跡の橋も見える。

P8052207.JPGP8052207.JPGスーレ・バザールの近くにあった遺跡。ハンピには多くの巡礼者が訪れている。P8052231.JPGP8052231.JPGマータンガ山の頂上から見たハンピ・バザール周辺。ハンピのシンボルであるヴィルパークシャ寺院もよく見えた。

駱駝.png COCHIN(KOCHI)/コーチン(コチ)

旅の途中で出会ったインドを半年間旅したという旅行者が、「ケーララ州が一番いい!」と言っていた。旅行人編集長の蔵前仁一さんも「ケーララ州はいい!」と本の中で述べている。けれど、時間のない僕らはそのケーララ州を今回は切ることにした…、はずだったのだが、バンガロールからカニャークマリへの列車はほぼ丸一日かかるようだ。ハイダラーバードへの移動で27時間の移動を体験した僕らは少し躊躇してしまい、途中にある「コーチン(現地では「コチ」の方が通じる)」の街に滞在することにした。この「コーチン」、実はケーララ州に属している。かくして、ケーララ州デビューをしてしまった。

P8086602.JPGP8086602.JPGコーチン名物の「チャイニーズ・フィッシング・ネット」。P8092265.JPGP8092265.JPGバックウォーターには南国のような景色が広がっていた。

P8092313.JPGP8092313.JPG新鮮な魚が多いせいか、フォート・コーチンにはカラスや猫が多い。P8092273.JPGP8092273.JPG枝にとまっていた「キング・フィッシャー」を見つけて船内は大騒ぎ。

P8086592.JPGP8086592.JPG散歩中に見つけた教会。内部に「ヴァスコ・ダ・ガマ」の墓があった。P8096614.JPGP8096614.JPG手漕ぎの舟に乗り換えて小さな水路に入っていった。そこは静寂に包まれていた。

駱駝.png KANYAKUMARI/カニャークマリ

インドに入りハンピに向かう頃から、「カニャークマリ」の地を意識するようになった。ここはインド亜大陸の最南端の場所だ。僕らの旅も残り1ヶ月を切り、そろそろ旅に終わりを告げなければならない。だから、「ここまで来たぞ!」と思えるなにかがほしかった。ベンガル湾、インド洋、アラビア海、3つの海が交わる「カニャークマリ」の海を見ていたらいよいよ旅が終わる寂しさが湧いてきた。

P8106634.JPGP8106634.JPG陽が沈んでも沐浴をする人の姿が絶えなかった。

P8116665.JPGP8116665.JPGヴィーヴェーカーナンダ岩の記念堂とティルヴァッルヴァル像。

P8116675.JPGP8116675.JPG沐浴場では男の人も女の人も楽しそうに沐浴をしていた。

駱駝.png MADURAI/マドゥライ

出国地点であるチェンナイに向かう前になんとなく行きたいと思っていたのが、「マドゥライ」、「マハーバリプラム」と「ラーメーシュワラム」だった。「ラーメーシュワラム」は時間の関係で行くのは難しそうだが、とりあえずマドゥライは交通の要衝でもあるので行ってみることにした。ここには「ミーナークシー寺院」というのがあって巡礼者が数多く訪れているという。実際、街は巡礼者で溢れ南インドとは思えぬ熱気で久しぶりに興奮してしまった。荘厳な寺院を見物したあとに宿の近くのローカルバーで飲んだビールは最高にウマかった!

P8126686.JPGP8126686.JPG寺院に近づくと巨大なゴープラム(塔)が見えてきた。

P8126703.JPGP8126703.JPG東のゴープラム。ドラヴィタ様式のヒンドゥー寺院は華やかでおもしろい。

P8122417.JPGP8122417.JPG何回も通った宿の近くにある行列の絶えないお店。ここのコーヒーは最高だったな。

駱駝.png MAHABALIPURAM/マハーバリプラム

「マーマッラプラム」とも呼ばれる海沿いの小さな町。ここには、ずっと気になって仕方がなかった「クリシュナのバターボール」という謎の岩がある。動きそうでなぜか動かない奇妙な岩なのだ。さらにこの町には小さな遺跡もあるらしい。観光地ではあるけれど、のんびりとした静かで快適な場所だった。肝心のバターボールは押せども押せども動かなかった。なんでかなぁ、もう少しで動きそうなんだけど。。

P8132491.JPGP8132491.JPG「クリシュナのバターボール」。どんなに押しても蹴ってもビクリともしなかった。

P8142530.JPGP8142530.JPG「ファイブ・ラタ」は予想以上にこじんまりしていて、近所の公園みたいな雰囲気。

P8132502.JPGP8132502.JPG宿のすぐ近くに海がある。波の向こうに「海岸寺院」が穏やかに佇んでいるのが見えた。

駱駝.pngDELHI/デリー

インドの首都、デリー。深夜の空港は危ないと周りに警告されていたが、たしかに出口に待ち受けている人がみんな敵に見えてしまった。そんな雰囲気を目の当たりにすると、今までで一番旅を始めることを後悔したかもしれない。けれど、どの国にも良い人もいれば悪い人もいる。警戒しすぎると旅がつまらなくなる。だんだんインドも好きになってきた。

_3170860.JPG_3170860.JPGオールドデリーにあるラール•キラー。レッド•フォートと呼ばれている。_3170883.JPG_3170883.JPGジャマー•マスジットのミナレットからオールドデリーを一望。

_3170874.JPG_3170874.JPGジャマーマスジット。モスクで大量の鳩と遊ぶ子ども。_3170845.JPG_3170845.JPGパハール•ガンジーはいつも賑やか。安宿もたくさんある。

_3170876.JPG_3170876.JPGこれもジャマーマスジット。ここで身を清める。_3170847.JPG_3170847.JPG客引きもたくさんいる。牛もリクシャーもたくさん。

駱駝.pngJODHPUR/ジョードプル

デリーから寝台列車でやって来た。ホームには多数のポーターの姿も見える。駅舎から出ると目の前にデデーン!と「メヘラーンガル•フォート」がそびえる。山の上に築かれた巨大な砦に圧倒されてしまう。旧市街にある山の中腹にある宿に荷を降ろす。宿の部屋やフォートからはブルーシティと呼ばれる町並みが一望できる。宿では毎日近所の子どもたちと遊び、充実した日々を過ごすことができた。

_3180911.JPG_3180911.JPGサダル•バザールはいつも賑わっている。 _3190936.JPG_3190936.JPG巨大な砦。デカスギル…

_3190926.JPG_3190926.JPGメヘラーンガル•フォートへ向かう道。 _3190959.JPG_3190959.JPGターバンを巻いてる人を発見!

_3190964.JPG_3190964.JPGまさに豪華絢爛。_3190977.JPG_3190977.JPGブルーシティが眼下に広がる。

駱駝.pngJAISALMER/ジャイサルメール

ジョードプルからバスで約5時間。パキスタンとの国境に近い砂漠の街だ。ここもジョードプルと同じく城を中心に街が形成されている。城内は、石畳の道が続く。無機質なコンクリートとは違って、心が落ち着く。そのせいか、ついついここに長居してしまった。近所の商店のおやじたちは、なぜか僕が泊まっている部屋を知っていて、毎朝、話をしようと起こしにやって来たのには辟易したが。

_3241146.JPG_3241146.JPG至る所にガネーシャの絵が見られる。_3241189.JPG_3241189.JPGハヴェリーは豪華な造り。

_3241152.JPG_3241152.JPGありがたそうなジャイナ教の像。_3251207.JPG_3251207.JPG城内の雰囲気は素敵だ。

_3241179.JPG_3241179.JPGビューポイントから見る町並み_3251213.JPG_3251213.JPGジャイサルメールの鉄道駅。

駱駝.pngKHUHRI/クーリー

ジャイサルメールまで来たからには、キャメル•サファリに参加したい!そう思い、ジャイサルメールからさらにパキスタンの国境に近い「クーリー村」に来た。民家も少ない、宿も数件しかない小さな小さな村。牛やヤギの鳴き声、風の音。普段は聞こえない音が優しく体を包み込む。駱駝に跨がりサファリに出れば、目の前を鹿やヤギが通り過ぎる。砂丘の上に布団を敷いて、満点の星空を見ながら眠りについた。

_3211033.JPG_3211033.JPGクーリーでは人も動物もみんなのんびり。じっと動かずこっちを見ていた。

_3221042.JPG_3221042.JPGラクダに跨がってキャメル•サファリに出かけた。

_3221093.JPG_3221093.JPG砂丘に沈む夕日は絶景。

駱駝.pngJAIPUR/ジャイプル

ジャイサルメールからの寝台列車がジャイプールに着いたのは、まだ暗い早朝の4時。ピンクシティと呼ばれるこの街の色を判別することもできなかった。城門や城内の建物はピンクというより赤茶色という方が適切だ。旧市街には、「ハワ•マハル(風の宮殿)」、「シティ•パレス」、それにマハラジャの天体観測所「ジャンタル•マンタル」がある。郊外には、「アンベール城」もあり見所満載だがどこも入場料が高い!

_3281284.JPG_3281284.JPGジャイプルの象徴的存在「ハワ•マハル」。実は奥行きがほとんどない。_3271242.JPG_3271242.JPGアンベール城は重厚な造り。

_3261216.JPG_3261216.JPGマハラジャの天文台「ジャンタル•マンタル」。_3271251.JPG_3271251.JPG内部の装飾は細やかでキレイ。

_3261219.JPG_3261219.JPGアスレチックにしか見えないが、これも立派な観測器。_3271276.JPG_3271276.JPGナルガール要塞からの眺め。